Sさんが初めてショセット建築設計室と出会ったのは、神宮前のリノベーションの時でした。
米国から帰国したばかりのSさんは、日本の賃貸マンションに物足りなさを感じていました。
そんな時、ちょうど同じ年代で、同じ女性の一人暮らしでマンションのリノベーションをした神宮前のリノベーションを見て、急に現実味を帯びてきたようです。
さっそく私たちと一緒にマンション探しからスタート。
行動派のSさんは、仕事で多忙な中、マンション探しを始めます。
まずはじめに探し始めたエリアは今住まわれている品川駅の近く。
会社まで自転車で行ける距離で探していました。
見つかったマンションは角部屋で窓が3面にある、という恵まれた条件でした。
これは、私たちもとてもおすすめでした。
というのも、マンションのリノベーションの場合、フルスケルトンにするので、
なんでもできると思われがちですが、絶対に変えられない条件があるのです。
(キッチンとかお風呂などの水回りの位置も変えられない時もありますが・・・)
それは
「マンションの共用部」と「窓」
「窓」はマンションの専有部分ではないので、埋めて隠すことはできても、増やすことはできない!
つまり、3面に窓があるというのは、マンションにとってこの上ない良い条件なのです。
「窓」の良い条件 「風通し」や「眺望」もしっかりチェックですね。
このマンション、3面窓で風通しは抜群だったのですが、「眺望」が・・・残念でした。
なんと、隣がお墓だったのです。
気にしない人は大丈夫だと思うのですが、Sさんはどうもひっかかっていました。
そこで、他のエリアのマンションも探すことに。
最終的にエリアを大きく変えて、渋谷からほど近い「神泉」から徒歩10分のマンションに決まりました。
ここも最上階、角部屋です。ここも3面窓があり、風通しもばっちり。
東京都内では、いくら窓があっても、目の前に高いビルが建っていたり、大きな道路に面していて、開けられる状況ではないことも多いのですが、
このマンションはそのあたりもクリア。比較的大きな道路に近いのですが、窓を開けても、静かで環境豊かです。
マンションが決定したことで、いよいよ、内装プランを決めていきます。
Sさんから部屋のイメージを聞きます。
アンティークレンガ張りの壁にアメリカ西海岸風のインテリア。
こんな感じが好き、と住宅雑誌を持って、イメージを伝えていただきました。
だんだん、こんな雰囲気がお好きかな?と私たちもイメージが固まり、設計が開始しました。
設計上のプランはSさんの休日の過ごし方を聞いてつくりました。
お友達を招待した日は料理をふるまったり、音楽を提供する。
そんな時間をより楽しく、より魅力的にするために、
キッチンとDJブースを部屋の中心、リビングに向かって設置しました。
DJブースも家具工事で製作しました!
奥はプライベートスペース。
上部はわざと空けて天井をつなげたことで、広く感じることができます。
柱と窓の小さなスペースには板をかけ、小さな机を設置。
奥にはたくさんの洋服を収納するためにウォークインクローゼットを配置します。